ご案内

人は「不動産」を離れて生きてゆくことはできません。 まさに不動産は、そこで暮らし子どもを育て、憩い、学び、生活に必要なものを生産し、社会の発展のために働く場所として、人間が生きていく上での基盤であるといえるでしょう。
不動産は、ある価格で取引されることによってそのあり方が決定され、社会に大きな影響を与えることになります。 このように重要な不動産に直接かかわり、専門職業家として社会で活躍している国家資格者が不動産鑑定士と宅地建物取引主任者です。
鑑定部門自体の陣容もはるかに大きく、会社自体の規模も何倍にもなり、顧客規模もより増したことで、自分にとってのフィールドもまたより広がりをもつようになりました。 諸先鍛・上司の指導を受けながら鑑定業務の動産業務にかかわっていくなかで、不動産全般に対する知識、経験をより深め、職業人として身を立てていきたいと考えています。
以下では、鑑定評価書ができるまでの私の一連の動きを通して、不動産鑑定士がどのようなことをしているのか垣間見ていただけたら、と思います。 ある日の朝、不動産鑑定室長の内線電話が鳴りました。
営業部門の担当者から鑑定依頼の電話のようです。 電話が終わって室長から私に声がかかりました。

案件の割り振りは、鑑定室長が各人の手持ち案件の状況などを見て決めています。 今日の午後いちばんで鑑定評価の鍵定評価書ができるまで受付の段階で決めなければなりません。
手数料は物件の種類と評価額によって決まるので、あるていどの相場観も必要です。 評価対象は東京都某区内にある事務所ビルと依頼者に電話で確認中いうことでしたが、同族間(利害関係人間)の不動産取引は税務の面で問題とされやすいので、適正な鑑定評価額をもって取引を行う必要があるというわけです。
さっそく、営業担当者に電話して訪問時間の確認をしました。 とりあえずあまり時間もありませんので、住宅地図で物件の場所を確認して、前面路線価、付近の標準地の公示価格などを調べて土地の価格の見当をつけました。
建物は構造、延べ面秋、建築年月でだいたいの数字を算出しました。 必要書類は不動産鑑定評価依頼響、手数料のご案内、土壌汚染チェックシートなどがあり、それらも用意しました。
「評価額をだいたい4億円くらいとしますと、手数料は鋤万円弱になりますね。 よろしいでしょうか。そうしましたら、必要書類がこちらの依頼書の製に響いてございます登記簿謄本、公図(土地の区画および地番を明確にする図面)、測簸図、建物設計図書、課税通知書などになります。 それから、依頼書のこちらに署名捺印をお願いいたします」
「これら書類を受け取り、同時に現地実査の日程、現地案内の方の確認もしました。
失礼します」
その後、会社にもどり上司に依頼内容、評価日程を伝え、評価方針や調査すべき事項、注意事項などのアドバイスを受けます。 敷地部分の評価を行うにあたっての取引事例地の収集・選択も同時に進めます。
さらに、公法規制の調査などで回らなければ午後、営業担当者とお客様の事務所に向かいました。 評価する物件とは違うピルのようです。

地下鉄で約15分、担当者から道々顧客の業種、規模などを聞きました。 駅から歩いて2〜3分のところに事務所はありました。
鑑定評価のご依頼をいただきましてありがとうございます。 さっそくですが、受付ということで、いざ顧客のもとへ出向き名刺交換から始まるのですが、このときがいちばん緊張します。
不動産は顧客にとっては重要な財産ですから、その評価を承るということは責任重大です。 第一印象とてきぱきとした受け答えが大切と、いつも気をつけているところです。
現地案内の方にあいさつをし、さっそく物件の確認にとりかかりました。 現地実査というのは対象不動産の現地での確認作業のことで、不動産鑑定士の仕事のなかでもっとも亜要な部分です。
腕の見せ所で、いままで勉強してきたことや過去の経験を総動員して臨みます。 新米でならない官公庁も事前にリストアップし、漏れがないようにします。
朝起きて外を見ると、雨!!
雨に降られてしまうと、傘を持つ手、カメラを構える手、書類・ペンを持つ手と、手が足りなくなってしまい、さらに書類は雨でぬれ、写真写りもよくない、などとよいことは何もありません。 ため息が出ます。
とにもかくにも、自宅から直接現地に向かいます。 現地案内の方も心配そうです。
何とか評価書添付用の写真は間に合わせましたが、最悪です。 あろうがベテランであろうが顧客には関係のないことで、自信をもってやりきるようにしています。
土地については、地形が測鐘図面の記載通りか、隣地との境界はどうか、接面道路の幅、舗装状態、交通量などを確認しました。 図面ではわからない傾斜度や隣地との高低差、上空の高圧線などに注意します。
建物については、内部を案内していただいて実際の利用状況・使用資材・維持管理の状態などを設計図書とつきあわせながら確認しました。 これらのほか、最近は環境関係の事項が非常にクローズアップされているため、近隣に土壌汚染の原因となるような工場はないか、建物の使用資材に人体に有害な物質は使用されていないか、なども詳細にチェックします。

土壌汚染の可能性などは目に見えないものだけ現地実査と事例地調査などの再確認をここですることにしました。 寄りの地下鉄駅へ向かいました。
法務局調査では顧客からいただいた資料と剛離がないか、登記簿謄本で数避や所有者を、公図・建物図面などで地形や建物形状を確認します。 申請書に印紙を貼って登記簿謄本を待っている間に、公図などを閲覧してしまいました。
その後、気を取り直して取引事例地の検分です。 大体5〜6カ所ほどを回ります。
歩いて回れそうな範囲に散らばっていたので、ひとつずつ検分していきます。 そこでは事例地の利用状況(建物が建てかえられていないか)や周辺の環境(事務所が多いか店舗が多いか)などを確認します。
対象地より価格相場が高いのか安いのか大まかにつかんでおきます。 ちなみに私はジョギングが趣味で、こうして歩いて回るのはまったく苦になりません。
というかむしろ好きなほうです。 こういうところも性に合っているのでしょう。
そうこうしているうちに、そろそろお昼です。 あまり混んでいないようだ。
ひと休みして、調査事項の確認をするとするか)申請して加分ほどして名前が呼ばれました。 わたされた登記簿謄本の内容を確認して法務局を出ました。

その後地下鉄で乗り継いで区役所に向かいます。 区役所5階にエレベータで上がって、窓口に行きました。
区役所の人も手なれたもので、こちらの質問にも手際よくこたえてくれます。 不動産鑑定士の仕事=屋外での作業、というイメージをもたれるかもしれませんが、じつはパソコン(PC)入力などの内部作業がかなりの割合を占めています。
PCで専用のシステムに周辺土地の取引価格、建物の建築費などを入力していきます。 それに先だって、現地実査・役所調査事項の整理、統計データの収集(たとえば地価変動率、建物価格指数、市場動向調査など)をしておきます。
あるていどの相場をつかんで作業していきますが、詰めの段階になるといろいろ思い悩みます。 経験が少ないだけに悩みも深いもの。

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